Creativation 冒険記① DesignerとExivitor 二つの視点から


 今回いろいろな幸運が重なってアメリカのフェニックスで行われたCreativationに参加することが出来ました。インスタグラムの投稿に皆さんから興味津々のコメントをたくさんいただいたので、私の経験がどなたかの来年の計画にもしお役に立つなら幸いと思い、忘れないうちに冒険記として残しておきます。忘れちゃわないうちにね。しかも、今回幸運なことにDesignerのバッジとExhibitorのバッジを発行してもらったおかげで売る側、買う側の両方向の目線で見ることが出来ました。これもそうそうない経験かと思うので、私の目線での記録を残すことにしました。

1.Creativationに行くまでのこと

Creativation(旧CHA)

 Creativationとは、AFCI(Association for craft industry)の年次展示会で、ここ最近は毎年フェニックスで1月に行われています。 基本的にはメーカーが新商品を大手通販会社や小売店に見せて宣伝して売るため、または大手通販会社や小売店が買い付けに来るビジネスの場で一般向けの展示会ではありません。会期は5日間で前半はワークショップ、各種セミナーのみ。後半は企業ブースの展示が行われるアメリカでも最大といわれるクラフトショーです。

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参加概要 2019年の資料は Creativationのページ http://www.creativationshow.org から見られます。
参加費 AFCI会員;無料  非会員 300ドル(2019年)
各種ワークショップ 会員と非会員ではだいたい30-40ドルの差額の設定。(会員の方が安い)
セミナー AFCI会員;無料 非会員;有料 座学で経営上の勉強になるテーマがほとんど
☆AFCIについて Association for Creative Industries
 AFCIの会員になるためにはBuyer, Supplyer, Designer, Educator,Cardmakerなどなど何らかのクラフト用品の流通や宣伝に関わっていることの資格が必要です。お店の経営などしていない一般のクラフターでも取得できる可能性のありそうなDesigner やCardmakerのジャンルを探ってみたところ、販売や契約実績の証明があれば可能ではある様子。
 年会費はジャンル、その事業による売り上げによって異なる金額が設定されています。基本的に売る側の立場の会員(会社単位)の方が、そして売上が多ければ多いほど高額に設定されています。デザイナーやエデュケーターといった小さい単位で活動する人たちのグループでインターナショナル会員の会費は1年170ドルと書いてありました。国内会員は185ドルと国内の方がちょっとだけ高いのも面白いです。なぜでしょうね。
 AFCI協会の成り立ち、Creativationの目的を考えるとこのイベントの仕組みや参加費用の料金設定も理解しやすいと思いました。そして展示する側Exibitorは相当な場所代を払ってブースを出していると思われます。
 さて、私のような一クラフターが、お上りさん気分で新製品やメーカーの様子を見てみたい、憧れのあの人に会いたい。という目的で行くとしても、一般価格より会員で参加したほうが断然お得な展示会らしいと分かったので、まず自分も会員になれるのかと調べましたが、販売実績や何かのデモンストレーターでもないので資格を満たせそうになく、自分が会員になることは断念しました。娘の誕生日パーティをお願いした裁縫スタジオが去年参加していたのを覚えていたので、そこに今年も会員かどうか聞きに行って、もし会員だけど今年行かないとか言ったら、「あ、私が無給で情報入手してくるから臨時パートとしてバッジ発行できない?」と交渉してみようかなんて、こっそり画策していたりして。なんという荒技。こんなのは、みなさんにお勧めは出来ませんが。。。日本にそういう小売店さんいたりしないかな?(笑)
 もしその手がダメなら非会員参加費300ドル払ってでも参加するかー。でもワークショップの参加費も更に高くなるので更に出費総額が増えるし受ける気にならないよね。ブースを回ってひたすらデモンストレーションをみたりMake and Takeを楽しもうかな。と思っていました。実際行った後の感想としては各ブースに十分なデモンストレーションやメイクンテイク(Make and take)があったので、その方法でも十分に楽しかったとは思います。しかし、ちょっとはWSも受けたいかな。という気持ちもあり。どうしようかな。。。と考えること数週間。
 そんな時に、デザイナーでの会員資格を執念で(とご本人がおっしゃっていました)取得されたゆきこさんからのありがたいお誘いが飛び込んで来た!ご一緒にどうですか?と。ありがたい!ありがたすぎる。ホテルも一緒に泊まることにして楽しく節約!(アメリカのホテルはほとんどが一部屋あたりの料金設定なので、シェアが断然お得です。夜にクラフトできるのも楽しいですし。ゆきこさんとはお目にかかったことはなくて、みんなは驚いていたけれど、もうかれこれ2年半コメントやお便りのやり取りをしていたのでなんとなくお人柄は分かっていたためか、少なくとも私は(笑!)不安はありませんでした。実際とーっても楽しかった!よね?
そしてほどなく、EikoさんもChibitronicsのブースでのMake and Takeの担当要員として参加することを決意され、わーいわーい。これは一層楽しいことになって来たよ!と同じホテルに泊まることにして、チビトロニクスのブースにもこっそり潜入して手伝っちゃおうかな。と思っていたら、ブースのお手伝いとしてExhibitorのバッジを発行しましょう。と会社の担当の方からのありがたーいお申し出が!ということで、なんと二つの立場のバッジを取得することが出来たのです。 
これは何がすごいかって?Exhibitorバッジがあることで公開前の準備中の展示場に入れる、チビトロニクスの名前のついたバッジを見せて宣伝しながら他のExhibitorと話ができる、ミーハー根性丸出しだからそこはかとなく怪しい感じはあるとは思うのですが、一応展示側の人間です。って言えることになります。そして各会社の準備中の裏方が見られたのも大きな収穫でした。
一方、Designer のバッジ これを取得することでWorkshop(WS)に参加できます。会員の場合は参加費が割り引かれるという特典があります。ExhibitorバッジではWSは受けられません。しかし、ここからがまたビジネス原理の働くところ。デザイナーは商品を買う側の人ですが沢山は買いません。どちらかというと商品を使って宣伝してくれる人という位置づけでしょうか。大口顧客が一番の優先権、次がRetailer(小売店)、その次が個人活動が主なデザイナー、エデュケーター、カードメーカー、DIYerなどというピラミッド構成になっています。WSの参加資格にも「Retailerのみ参加可」 から「Retailer優先」で参加数があらかじめ分けてあったり、「誰でもOK」などいろいろそのメーカーの戦略が見え隠れして面白い。Tim Holtzなど超有名どころやサンプルをいっぱい配っちゃうよ!ってタイプのWSはRetailerしか取れなかったりする印象。そしてDesignerバッジ資格で申し込めるものに関しては申し込み開始後1週間くらいの時点ではほとんどがいっぱいでWait listばかりになっていました。取得したバッジ番号を入力すると申し込み画面が開いて、自分の参加資格で申し込めるWSしか見られないので、Retailer枠がどの時点まで残っていたかは分かりませんが、特別なWS狙いの場合は準備を早めにして開始と同時に申し込み!が吉でしょう。
ちなみに参加している人のバッジをちらちらと見ていましたが、ExhibitorとRetailerがほとんどで、他のDesigner、Educatorはとても少ない感じがしました。条件が整うならばRetailerバッジが最強な立場の展示会だからだと思います。
尚、気になる製品の購入についてですが、その場での販売はなし。プロからの買付注文は各ブースで受けているようですが、あくまで小売店やビジネス目的対応で個人単位での注文には対応なし。よって一般の人が新製品をいち早くお得に入手できるのか?という質問の答えは”No!"です。
以上、自分が行きたくて調べた内容、参加して実感した展示会の仕組みについてまとめました。
日本からだと航空券が最も費用の割合が大きいと思います。飛行機の予約、ホテルの確保手続きももちろん手間はかかること。そして一般の個人顧客の立場では商品をお得に購入することは出来ないのでお得に最新のものを買いたい。とかいうのは無理です。それでもアメリカのクラフト業界の最新の様子を見たい。いろんな商品を試してみたい。あこがれのあの人に会いたいから行きたいな。という人がもしおられたら、参考になるかな。と思って記事を書きました。ご参考になれば幸いです。

実際に行った後の記録、後ほど書けるかな?分からないけれど、また今度。

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