お誕生日おめでとう!って言いたいから、空高くジャンプしよう!  圧感知スイッチを使って

みなさん、こんにちは!

ここ日本でも、やっと夏がやってきました。今年は本当に梅雨が長かったですね。
この時期、紙は波打つし、インクはジューシーになりすぎてコントロール困難だし、湿気ってもう!ってなっていました。
実際のところ、梅雨はちょっとうつうつとしやすいし、なんだかクラフトには向かない時期なんじゃないかと思ったりして。。。
そういったわけで、夏のご挨拶カードのエンジンをかけました!

まずは 今月のチビトロニクスのブログに、お誕生日おめでとうのカードです。
このカード、ちょっと特別な光り方をします。 どんな感じか動画をご覧ください。
忍者が高ーくジャンプして、Happy Birthday!と言うと。。。。


飛び上がった軌跡が下から順にピカっと光って、花火がドドーンと広がります。
忍者、トランポリンの力も借りてニコニコの跳躍ですね。

もし、早く作り方の動画をご覧になりたい場合はこの記事の一番後ろにありますので、ご覧ください。 おおよそ10分の動画です。(久しぶりに動画作りましたが、やっぱり大変~。いろいろなことが起こって、なかなか完成に至らず。毎回作るのはやっぱり無理かな(笑)

1. 圧反応性の導電性プラスチックについて

まず、今月のカードに不可欠なこの素材について最初にお話ししましょう。
今日は Pressure Sensor Conductive Plastic 圧反応性の導電性プラスチックシートを使いました。世界的にはVelostatとかLinqstatの名で知られている素材です。
去年の春に、Jieさんが渋谷でされたワークショップで使われたのを覚えていらっしゃる方もあるかと思います。Eikoさんデザインのロケットと宇宙飛行士の作品は衝撃的に楽しかったですね。 このシートがなかなか手に入りにくかったのですが、チビトロニクスの公式サイトでの取り扱いが始まりました。

この素材は圧を加えるとその圧に応じて抵抗値が下がる。つまり電気を通しやすくなります。つまり押す力の強さでLEDに供給する電圧を調整することが出来るというわけです。
そうすると、何が起こるでしょうか? 下の動画をご覧くださいね。
以前にもこのシートを使った作品の記事がありますので、今回この圧感知シートについて初めて聞いたよ。という方は、宜しければ以前の記事もごらんください。回路シールのスケッチブック(日本語版 ダウンロード版はこちら にもこの圧センサーシートを使ったスイッチのチャプターがあって誰にでもとても分かりやすくて楽しいのでおすすめです。


動画中に出てくる表で、ライトが光るのに必要な最低電圧(純方向)別のグループ分けの表です。今回のような電圧を変えてそれによって光り方が変わる。色によって光るタイミングが違うものを作る時には、このグループ分けを参考にすると便利です。
ちなみに測定値はあくまでも素人の私の測定で公式データではありません。参考値ですので悪しからず。  

今日の作品では、このLEDの色によって必要電圧が違うという性質を利用しています。なので、何色のライトを使うか。またどの場所に使うかを決めるときにはこのグループ分けを頭に置いておいてください。
効果的に光を使える選び方のコツとしては、同じグループのものばかりでなく、違う3つのグループから色を選ぶこと。例えば、 赤、緑、青 これは良い選択です。 オレンジ、緑、ピンクも使いやすい組み合わせですね。
もしも同じグループばかり、例えば赤とオレンジと黄色の3色を使って表現しようとすると、それぞれの色での光るタイミングのずれはほとんど出ません。同じタイミングで光が強くなたり弱くなったりという効果になります。

プラスチックのシートは、何度も圧をかけた後には性質が変わります。私の経験では、シートは薄くなって、導電性の変化は小さくなります。
ですので、もしもたくさんギューギュー押して遊んだ後に、圧感知シートがうまく機能しなくなったら、新しいものに変えるとまた同じように楽しめます。

それから、今回のカードには3Vのコイン電池を2個 直列で繋いで使いました。その理由は3Vのコイン電池一つでは、この圧センサー入りの回路では抵抗が高くて十分な電圧を出せなかったためです。

2.必要物品

Tiny Ninjas; mama elephant
Really High Five; Lawn Fawn
Unicorn Dies; Concord and 9th 周りに広がる☆の穴のダイを使いました。


・表紙; 3 1/4 x 8   インチ
  草と空の色をブレンディングブラシとステンシルを使って色付ける。
  ユニコーンのセットのダイとスクリューパンチを使って、ライト用の穴をあける。
・回路用紙; 3 1/4 x 8インチ
・フォームシート; 厚さ3mm 3 1/4 x 8インチ 電池ホルダーの形を切り取る。またライトの場所も切り取って、周辺を残す形とする。
・二つ折りのカード台紙; 7x 8 1/4インチ 短辺を半分におる。 電池ホルダーの位置に取り出し用の切り込みを作る。(円のパンチの端で抜くとキレイにできます)
・LED ステッカー; 白3, ピンク3, 青 3, 緑 1, 黄色 1, オレンジ 1, 赤 1; Chibitronics (チビトロニクス) LEDステッカー メガパック 白, Chibitronics (チビトロニクス) LEDステッカー メガパック 赤・黄・青, Chibitronics (チビトロニクス) LEDステッカー メガパック ピンク、オレンジ、緑
・3V Cell battery; CR2032;1, CR2016;1
Pressure sensor conductive plastic
チビトロニクス 銅箔テープ
導電性布テープ 1.5cm幅
・パーツ; 忍者、トランポリン、プレゼントの箱、手裏剣、花束
                     ;スタンプして、カット、色を塗る 
     帯状の白い紙にセンチメントをスタンプ 

3.回路

表現したい光り方から色を決めていきます。今回は忍者がトランポリンから飛び上がった軌跡を下から順に光らせてから花火の中心から外に向かって広がるように光らせたいと計画していました。
なので、下から順に、赤、オレンジ、緑と光って花火の中心から黄色→ピンク、紫 そして白へと光が広がるように考えました。
ライトの色の選び方、グループ分けについては、この記事の最初の方に記載した通りです。

LEDライトと電池の位置の印をつけます。そして、電池のプラス側とLEDのプラス端子、電池のマイナスとLEDのマイナス端子を並列で繋いでいきます。どうやったらキレイにそしてシンプルにつなげるかを考えるのは楽しいです。
基本的にはプラスの道筋とマイナスの道筋が交差しないようにすることと、なるべく回路を切らない、回路を切ってつなぎなおす箇所が少なくなる方法を考えています。
今回はカタツムリの殻のようなぐるぐるの形にしました。


それから、銅箔テープを下書きの上に貼り付けます。 次にLEDライトも貼り、電池を置いて、きちんと点灯することを確認します。


表紙の裏側の電池の上面の位置に、導電性布テープを二つの電池をつなぐ形で貼り付けます。
電池ホルダーには2か所、コイン電池用の穴があって、そのうちの一つの穴の天面を、圧反応性のプラスチックシートを貼り付けて蓋をしてあります。こちらの穴はCR2016用です。フォームシートの厚みが3mm。 電池は1.6mmの厚みです。
この位置ではCR2016電池は表紙裏の導電性布テープとは接触しないので、回路は開いており、電気は流れません。そして、その場所が上から押されると、表紙裏の導電性テープは、圧反応性の導電性プラスチックシート1枚を介して電池と接触します。回路が閉じるだけでなく、圧のかかり具合によって、流れる電流の量が変わるのです。なんと楽しいスイッチなんでしょう!

銅箔テープをどのように貼るかを知りたい方は、この記事の終わりの方にある動画をご覧ください。

電池フォルダーのCR2016用の穴の天面を導電性プラスチックシートで覆ってあります。
<電池フォルダーを裏から見たところ>
<電池ホルダーを表から見たところ>

4. 組み立て

下から順に、回路台紙、フォームシート、表紙と貼り合わせていきます。ボンドでもよいですし、細幅の両面テープも使い良いです。電池フォルダーの周囲はフォームテープと用紙をしっかりと接着します。電池と回路の接触を良好に保つためにとても重要になりますので、この場所は特に注意をして貼り付けます。
表紙の裏からヴェラム紙を貼り、ライト用の穴を覆ってから、表紙を貼りつけます。
パーツを配置して表紙の情景を作ります。
最後に二つ折のカードストックに、この表紙と回路用紙を貼り合わせたものを接着します。


完成です!ご興味がありましたら下の作り方の動画を見ていただけると、少し分かりやすくなると思いますので、どうぞご覧ください。

同じ仕組みでもう一枚、夏のご挨拶のカードも作りました。このアリさん、なんだか好きなんです。



今日のカードの作り方の動画です。圧感知プラスチックを使って光り方で遊ぶといろいろなストーリが組み立てられて楽しいです。作品を作られたら、是非 #chibitronicsとタグをつけて見せて頂けたら、とても嬉しいです。


今月も読んで頂きありがとうございました。
良い夏の一日をお過ごしください!

にこりん

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